
2025/05/01
初心に返って…
新緑の美しい季節がやってまいりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
今月のコラム、担当となりました、3階病棟看護助手の木内です。
新年度が始まって、早一ヶ月。新社会人の皆さんは、日々の生活、お仕事に慣れ始めた頃でしょうか?いつの間にか迎え入れる側になった我々も、この年度始まりというのは慌ただしく、忙しい毎日ですね。
私自身、ありがたいことに、当法人に入職にて6年目を迎え、介護職歴も10年を超える「中堅」と呼んでいただける立場になりました。新人教育の場面に携わることも多く、たくさんの新人さんへ関わってきました。自身の未熟さ故、なかなか思うように行かないのが指導、教育ですが、必ず掛ける言葉があります。それは、
「仕事を楽しんでほしい」です。
正確には、仕事の中に「好き」を見出してほしいということです。
アルバイトや、実習、職場体験に来られる学生さんには必ずと言っていいほど
「おじいちゃん、おばあちゃん好き?」と尋ねています。
私は高齢者の方が大好きです。人と関わるのがとても好きです。好きという気持ちだけで何年も続けているようなものです。そして、その好きという思いがあるから、資格の勉強も日々の忙しい業務も、さらに頑張ろう、より良い私になろう、とモチベーションにつながっています。
もちろん、好きだけで仕事はできません。苦手、不得意なことはたくさんでてくるし、辛いこと、逃げ出したくなることもたくさんあります。新人さんは、ただでさえ慣れていない環境の中、新しいことをたくさん覚え、こなしていかなければなりません。難しいと思うことにも逃げ出さず、挑戦しなければいけません。涙を流すこともあるだろうし、叱責を受け落ち込むこともあるでしょう。そんな時、「好き」が、負けそうになる辛い気持ちを助けてくれます。踏ん張らせてくれます。そしてそれを乗り越えた時、仕事の「好き」が増えて、「楽しい」と思えると私は思っています。どうせ働くなら、楽しい方がお得じゃないですか。
そして、指導に当たる先輩方、どうか自身が新人だったあの頃を思い出してください。私なんてひどいものでした。何度職場で涙を流し、先輩を困らせたことでしょう。しかし、今の私があるのはそんな出来の悪い新人を育ててくれた先輩方、当時働いていた施設に入居されていた優しく愛おしい高齢者の皆さんのおかげです。今一度、指導する立場の皆さんは初心に返り、新人さんの「好き」を増やしてあげてください。そして自分の「好き」もついでに増やしてしまいましょう。
「あなたがいてくれると元気になれる」なんて病棟の患者様に声をかけられようものなら、単純な私は大喜びで、今日も「好き」のために頑張るのです。