2025/11/01
皆さまこんにちは。地域連携課川崎です。
ここ最近一気に肌寒くもなりおでんが恋しくなる季節がやってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。
さて本日は皆さまに、一冊の絵本をご紹介しようと思います。
「ぼくを探しに」(作:シェル・シルヴァスタイン訳:倉橋由美子出版:株式会社 講談社)という絵
本をご存知でしょうか?
主人公の「ぼく」の姿はちょっといびつな丸に黒いつぶらな目、口の辺りが三角に欠けていま
す。(まるでパックマンみたいですね)
なにかが足りずに楽しくない日々を過ごしているぼくは、ある日足りないかけらを探しにいきま
す。
転がりながら、歌いながら、かんかん照りの日も激しい雨の日も雪の日も。
『ぼくはかけらを探してる足りないかけらを探してるラッタッタ さあ行くぞ足りないかけらを探し
にね」
からだが欠けているぼくはあまり速く転がれない代わりに、道中でたくさんの出会いがありま
す。
立ち止まってみみずとお話したり、花の匂いをかいだり。はたまた蝶々が頭にとまったり。
『ぼくはかけらを探してる野越え海越えランランラン ロンロンロン』
調子よく歌いながら転がるある日、ぼくはあるかけらと出会います。
しかし、『ぼくはきみのかけらじゃないからね誰のかけらでもないからね ぼくはぼく』と断わら
れ、そのかけらには別れを告げます。
またかけらと出会っても、小さすぎたり、大きすぎたり、かけらを壊してしまったりと、なかなか
ぼくにぴったり合うかけらには会えません。
そんなある日のこと、ぼくはぴったり合うかけらと出会うことができます。
きれいな丸になったぼくは前よりもずっと速く転がれるようになります。しかし調子よく転がれ
るため、みみずとお話しすることも、花の匂いをかぐことも、蝶々にとまってもらうこともできま
せん。
『ぼぐのがげらをみづげだぞ ぼぐのがげらをみづげだぞ ラムラムラム ロムロムロム みづげ
だぞ』
楽しい歌も、ちっとも歌えません。
私がこの絵本と出会ったのは小学校低学年のころですが、ぜひ大人になった皆さまにこそ読
んでいただきたい絵本だなと思います。
「完璧であること」や「自分らしさ」について考えさせられる一冊であり、読み終わった後はすこし心が軽くなるような一冊でもあります。
ぼくの選んだ結末は、ぜひ実際に絵本を手にとって読んでみてくださいね:)
(ちなみに、「ぼくを探しに」の続編もありますのでそちらもおすすめです)
